レビュースポーツシーンや医療・介護など

痛みのない当たり前の生活を(全4回中の1回目)

栃木県宇都宮市内に、整体院・接骨院・予防フィットネスの3つの事業を融合させた施設、リズム×リズム様があります。予防フィットネス施設コンディショニング リズムラボでは、マシンが7台が導入され、整体院と接骨院に来院される患者さまの動作改善と予防をはじめ、65歳以上で要支援認定を受けられている方を対象とした介護予防サービスである介護予防・日常生活支援総合事業に使用していただいています。リズムグループ代表の福田和久先生に、3つの事業を融合させた施設づくりとマシンについてお聞きしました。

整体師として患者さんを診ていく中で、人生を健康に元気に過ごしてほしいという思いが強くなりました。身体に痛みや不安なく、好きな場所へ行けるなど、生きる活力をもって生活できることは、周りの人にもいい影響を与えることになると思っています。ですから、出逢った人たちは責任をもって、最期まで診ていきたいと思っています。そうした思いの中で、施術で患者さんを、しっかりと良い状態にすることはもちろんですが、私の施術を受けずに、自分の力で元気に生きていただくためには何ができるかを考えました。そうして、何が足りないかと考えたときに予防事業だと思いました。そこで始めた施設がリズムラボです。リズムラボにはマシン7台を設置しています。患者さんに安心してマシンを使っていただけるようにと、整体の施術スペースに併設しました。通っている方には、70代80代の方もいます。皆さん、身体が少し心配になるとマシンを使いに来館されています。

生きていくための動作チェック

例えば 、歳を重ねてからゴルフをやりたいと思ったとき、過去に動けていた自分の印象が 強く、まだ出来るのではないかと思ったりします。そうしていざ動いてみると、思ったようには動けなかったということがあると思います。こうした心と身体のズレが、怪我や痛みに繋がっているケースを多く見て来ました。そのような現象を防ぐためにも、心と身体のバランスを合わせていくことが大切になると考えています。マシンは必要以上の負荷 をかけず、ちょうど良い感触で動かせるマシンなので、そういった心と身体のバランスを合わ せていきやすい機器だと思っています。施術でも行っている腕回しなどの動作を行うこともでき、思い描いていた通りのマシンでした。人間にとって当たり前の動作を再現しているマシンなので、今日は大丈夫、今日は痛い、この状態はまずいかな、と身体の調子をチェックすることができています。マシンが、健康に生きていくための動作チェックになっています。

痛みの意識

身体は日々、関節の動きが鈍くなったり、硬くなったりと、痛みの元となる原因が、身体のどこかでつくられています。人間の身体は皮一枚で繋がっているので、良いも悪いも次々に連動していきます。そのため、痛みをとる場合も、患部を直接動かすのではなく、患部外から緩めていきます。すると連動して、患部も緩み動けるようになることが多いです。心配ではないところから動かしていき、動けるという自信や動く事への勇気をつけていくことが大切だと思います。当院では、痛みがあってもマシンを使っていただいています。動かすときは、あまり患部を意識しないように会話したり、声をかけるようにしています。痛いと思ったり、患部を意識しすぎると、脳が必要以上に痛みを認識し、痛いという信号を筋肉と神経に送ります。すると余計に、痛いように感じてしまいます。重要なのは、できる、大丈夫、動かせるという脳に、切り替えてあげられるかどうかです。それでも動かない場合には、内部や他の箇所に問題がある可能性を考えていきます。このマシンは、痛みを抱えていても動けるんだということを認識させ 、勇気づけて自信をつくるきっかけにも役立っています。

第2回に続く