レビュースポーツシーンや医療・介護など

痛みのない当たり前の生活を(全4回中の3回目)

痛みの原因

治療の方法は様々ありますが、痛みが取れたら治ったというわけではありません。痛みが解消したからと、何もケアせずに過ごしていたら再発したという事例は多いです。痛みの原因は、必ずしも患部にあるとは限りません。捻挫一つにしても、足首だけの問題ではなく、膝や股関節の角度、背中や肩まわりの硬さなどが関わってきます。痛みが解消した先も、しっかりと身体を整えるケアをしていかなければ、痛みは何度でも繰り返し、一生付き合うことになってしまいます。
接骨院での治療は、炎症を抑えるためのRICE処置(安静・冷却・圧迫・挙上)を中心とした、局所治療が基本となります。治療のために一度固定などをすれば、それだけでも関節の動きは鈍くなっていきます。治療内でも動かしてはいきますが、接骨院では治療時間も限られるため、その時間内でできることだけになってしまいます。そのため当院では、身体のバランスや歪みが原因であれば整体で福田先生に整えていただくことで、痛みを解消していただくこともあります。また痛みの解消後には、予防フィットネスでこのマシンを使った運動療法を行い、関節を動かしていただくようにしています。

気づいてリスクを減らす

患者さんを診ていると、筋肉や関節、身体が硬くなっている人が多いです。予防や改善を行っていくためには、まずはある程度、硬いところをほぐして緩めていく必要があると考えています。日常生活や職業面から問診を行い、身体に繋がっている事を紐解いていきますが、そういったところからの繋がりやメカニズムがあることを患者さん自身にも理解していただき、自分の身体の状態に気づき、改善していただくことが大切だと思っています。それが、日常生活での負担やリスクを減らすことに繋がるのではないかと思います。必ずゼロになるとは言えませんが、リスクが減るだけでも全然変わってくると思います。ぎっくり腰や四十肩、五十肩といった慢性痛は動かしたくなくなりますが、繰り返さないためにも、一生の付き合いにならないためにも、少しずつ動かしていただけるよう案内していきたいと思っています。

第4回に続く